ももの天然水

「紹介しとく、うちの兄貴。」

「ども、妹がお世話になってます。」

ふだん家では見せない笑顔でそういう。

マコ兄、恐ろしい。

ん?

真奈が固まってる。

放心状態?

「じゃ、俺、デートだから。」

そう言って、うちのまぶたにキスを落として去っていく。

「き、キスした!」

「あ、真奈が戻った。」

キスなんて日常的。

こういうのは、慣れだよ。

「お昼食べるよ。」

「あ、うん!」

パカッと弁当箱を開ける。

今日は、ちょっとおかずが豪華。

いい事でもあったのかな?