ももの天然水

誰もいない。

なぜだ。

こういうのって男が先にいるものじゃないのか?

ま、そんなことどうでもいいや。

早くしてほしい。

昼前だからお腹すいてるんだよ。

早く帰りたいよぉ~。

「え、紗優?」

この声……。

「なんでここにいるの?水城くん。」

「いや、涼が…。あいつ。」

「涼くんがどうしたの?」

「なんでもない。」

「この手紙君が書いたの?」

手に持っていた手紙を渡す。

「な、なんだよ、これ。俺じゃないし!」

「そ、もう帰ろ。」

「それ!たぶん、涼。」

「は?」

なんで?

涼くんには、綾乃がいるし。