私は高校一年生のめい。今日から紀ノ川高校の生徒として、この学校に通うことになった。
「めーい」
「おはよう。今日から高校生だね、よろしく。」
同級生のまほだ。
まほとは幼稚園からの幼馴染だ。
「ねぇー、めいは何か部活入るの?」
「私は何にも入らないかな。」
「なんか入ればいいじゃん!!見える世界も変わるかもよ」
「まほがそこまで言うなら…。」
「えへへ。まぁそれはめいが考えることだよね。もうすぐ入学式始まるよ。行こ。」
「いこっか」
「まほは相変わらずおせっかいだな。」
と私は思いながら体育館に向かうことにした。
入学式が始まると校長先生の話が始まった。
「えー。新入生のみなさん入学おめでとうございます。私は、ここにいるみなさんがとても光って見えます。みなさんは三年間、勉強、遊び、そして恋愛をがんばってください。では挨拶を終わります。」
校長先生の挨拶が終わった。次は担任発表だ。
「では次に担任発表に参りたいと思います。」
いよいよ担任発表だ。私は少しドキドキしてきた。そしていよいよ私たちの番だ。
「えー、1年5組は中川先生にお願いします。」
「よろしく。中川仁です。」
「え~ちょっとかっこよくない。」
「うんうん。美形だよね。」
みんながざわつき始めた。確かにイケメンだけど私はそこまで興味がなかった。
それがあんなことになるなんて…

私たちは教室に移動した後担任の中川先生からの話があった。
「みんな、初めまして。僕は今年から初めて先生をやることになった中川仁。まぁさっきも担任紹介でもあったが一応もう一度言っておく!!覚えておくように。じゃぁ質問とかないか?」
「はいはい!!」
「えーとまほちゃん」
「先生ちゃんとかキモイ~」
「あはははは」
みんなが大笑いした。
「じゃぁまほでいいかな。」
「うん。まほってよんで。先生は~彼女とかいますか~?」
「痛いとこいきなりつくなぁ~。今はいません。だからといって君たちを狙ったりはしないから。」
「私は狙われてもいいけどな。」
「まほ何言ってんの!!」
「あっいつものくせでツッコんでしまった。」
「そこの君名前はなんていうの?」
「え…めぐです。」
私はあまり知らない人と絡むのは苦手だから話を長引かせたくなかった。
「めぐね。好きな食べ物は?」
「う~ん。基本何でも好き。」
本当は私は好き嫌いが激しかったがあまり話したくなかったので適当に返事を返した。
「お~!!それはすごいな。なんでも食べれるのか。みんなめぐを見習うようにな。」
「別に見習ってほしくないし。」
「そんなこと言うなよ~。」
「……。」
「めぐはシャイなのかな。」
「あははははは。」
また大笑いが起こった。
「じゃあ今日はこの辺にしてまた明日みんなと色々話をしよう。よし今日は終わり。
解散な。」
私は、この時まだこの先生に恋をするなんて思ってもいなかった…。