声にのせて


どきっとした声だけに限らず目までも

あまりに艶っぽかったから

「でもなんでだろう、そんな人に見えなかった

あの声は、あの手は。

もっと下心なんて持たない

純粋なもののように感じたから」

それにあたしあのときありがとうって

言ってないんですよね、ぺろっとと舌を出した

「…あれ、君だったの?」

「やっぱり夏川さんだったんですね」

フワッと笑って夏川の手を握る