声にのせて



「さっきからいますよね」

そうやって尋ねる女の子は傘を軽く上げ

更に続ける

「帰る人もいないんで、

よければ入っていきますか?」

ニコッと笑う少女が可愛くて声もでなかった



ーだって俺はお調子者なだけで

軽いわけではなかったから…