歩くとき足気にしてたでしょ、
気付いてくれてたの
「はい、右おっけ。次左ね」
治療を終えた右足の隣に
サンダルを脱いだ左足をのせた
「でも私痛いも言わなかったし
フツーに歩いたよ」
「本当だよ、何で素直に言わないの
俺いつ言うかなって思ってたのに
言わないんだもん」
もっと早く言いなよ、こんなんなる前に
でもいいよ、汐里は素直に言えないんだよね
足から目を話して汐里の顔を見る
「気付くから
俺がお前をちゃんと見てるから」
ーッ
見ててくれた
ごめんね、さっきは勝手に怒ったりして
見てなかったのはあたしの方だった
裸足のまま地面に足をつけ
春斗くんの首に抱きついた

