声にのせて


しばらくボーッとしていると

えみがいないことに気付いた

携帯には受信メールが一通あった


――――――――
Sub:non title
From:北山えみ
――――――――
――――――――


あたしのこと気付いてないから
たっくんのとこいくね

あたしはデートいくからこのまま帰るよー
汐里も甘えなさい


じゃあねーっ、


ただ、あまり佐竹くんと
イチャイチャしすぎたらいやよ
なんてね


――――――――

えみ気付かなかった、ごめんね


火照った顔を冷まして校門に向かった