ー 「ねえ、見た?最新刊の『透明人間』!!」
「見た見た〜!主人公が私たちと一緒で高校生だから共感できちゃうんだよね〜。」
「そうそう!漫画人気ランキングでも上位なんでしょ?さすがだよね〜!」
とある学校のとあるクラス。高校1年生の赤田椎奈・若島碧・緑坂葉月は机1つに固まって話しをしていた。
3人は、中学の時に友達になり高校はエスカレーター式で一緒になった。『親友』といっても言い程仲がいい。
どんなときでも3人で行動していた。
でも、将来の夢が2人と1人とで分かれていた。碧と葉月が専門学校。椎奈が私立。碧と葉月はアニメが好きなのでそっち関係に進むのだ。
椎奈はというと保育士になるのが夢なのでそっちの私立大学に進むと決めていた。
前々から将来の夢の話はしていたのだが、いざ高校になり本格的に大学や将来について調べるときがやってくると3人一緒にいることが少なくなった。
授業で行きたい大学について調べるときに教室も違うし、話だって合わない。日常会話にだってその話が出て来るのだからなおさらだ。
元々アニメがよく分からない椎奈にとってはアニメの話をされただけでも相槌を打ってただけなのに、将来のことを話されると余計に話に入れなくなった。
なかなか椎奈が入る隙間はなかった。それが、椎奈にとってどれほど苦だったことだろう。
『寂しい』と何度思った事だろう。
ある時、椎奈は葉月に「ホント、葉月って寂しがり屋だよね〜動物に例えるとウサギさんだね!」と言ったことがある。
葉月は、本当に1人になるのが嫌でいつも誰かと一緒に居る。話が合わないといつも悲しそうな顔をするのだ。
でも、椎奈は最近になってウサギなのは自分の方ではないのか、と思うようになった。
今では、1人ぼっちになった時の悲しみが分かる。
「誰か、一緒にいてほしい。」「私を1人にしないで。」
そんな感情がつきまとう。
そんなのただの我が儘だと分かってる。分かってるが、そんな気持ちが心から出てってくれる事はなかった。
「こんな感情を持つ人間は面倒だ」
と何回も思った。人間をやめてしまいたかった。普通の動物に生まれたかった。
毎日、1人になるとそんなことを考えてしまっていた。
「あ、今日って大学調べ最終日じゃね?明日発表だよ!」
「ええ!!すっかり忘れてた!!今から図書室行かなきゃ・・・・・・椎奈はどうする?」
ふいに碧が思い出したように言う。そういえば、締め切りは明日だって先生が言ってたような。
葉月も慌てて立ち上がる。
「私は大丈夫。事前に調べてありますから!」
「何だよ、その真面目ちゃん発言は・・・・・・」
「へへー真面目だもん!」
「さすが椎奈だね!!じゃあ、行って来るね!」
そう言い、2人は教室を出て行った。椎奈は手を振り2人を見送った。
ああ、また1人になる時間がきてしまった。
親友がいるって当たり前で特別なこと。そんなことが今更になって分かるなんて。
「赤田さ〜ん、私たちも移動しようよー!」
ふいに声をかけられる。大学調べで同じ班になった子達である。
「うん、今行くよ!!」
そう言い、昨日の夜に調べておいた資料を持ち、鞄を閉めようと思った。
そのとき、ふと鞄の中に入っている先程話題になった漫画の題名が目に入った。
『透明人間』
(そういえば、この漫画の主人公も私みたいな感情を持ってたな)
そう思いながら鞄を閉め、椎奈は教室を出た。ー
「見た見た〜!主人公が私たちと一緒で高校生だから共感できちゃうんだよね〜。」
「そうそう!漫画人気ランキングでも上位なんでしょ?さすがだよね〜!」
とある学校のとあるクラス。高校1年生の赤田椎奈・若島碧・緑坂葉月は机1つに固まって話しをしていた。
3人は、中学の時に友達になり高校はエスカレーター式で一緒になった。『親友』といっても言い程仲がいい。
どんなときでも3人で行動していた。
でも、将来の夢が2人と1人とで分かれていた。碧と葉月が専門学校。椎奈が私立。碧と葉月はアニメが好きなのでそっち関係に進むのだ。
椎奈はというと保育士になるのが夢なのでそっちの私立大学に進むと決めていた。
前々から将来の夢の話はしていたのだが、いざ高校になり本格的に大学や将来について調べるときがやってくると3人一緒にいることが少なくなった。
授業で行きたい大学について調べるときに教室も違うし、話だって合わない。日常会話にだってその話が出て来るのだからなおさらだ。
元々アニメがよく分からない椎奈にとってはアニメの話をされただけでも相槌を打ってただけなのに、将来のことを話されると余計に話に入れなくなった。
なかなか椎奈が入る隙間はなかった。それが、椎奈にとってどれほど苦だったことだろう。
『寂しい』と何度思った事だろう。
ある時、椎奈は葉月に「ホント、葉月って寂しがり屋だよね〜動物に例えるとウサギさんだね!」と言ったことがある。
葉月は、本当に1人になるのが嫌でいつも誰かと一緒に居る。話が合わないといつも悲しそうな顔をするのだ。
でも、椎奈は最近になってウサギなのは自分の方ではないのか、と思うようになった。
今では、1人ぼっちになった時の悲しみが分かる。
「誰か、一緒にいてほしい。」「私を1人にしないで。」
そんな感情がつきまとう。
そんなのただの我が儘だと分かってる。分かってるが、そんな気持ちが心から出てってくれる事はなかった。
「こんな感情を持つ人間は面倒だ」
と何回も思った。人間をやめてしまいたかった。普通の動物に生まれたかった。
毎日、1人になるとそんなことを考えてしまっていた。
「あ、今日って大学調べ最終日じゃね?明日発表だよ!」
「ええ!!すっかり忘れてた!!今から図書室行かなきゃ・・・・・・椎奈はどうする?」
ふいに碧が思い出したように言う。そういえば、締め切りは明日だって先生が言ってたような。
葉月も慌てて立ち上がる。
「私は大丈夫。事前に調べてありますから!」
「何だよ、その真面目ちゃん発言は・・・・・・」
「へへー真面目だもん!」
「さすが椎奈だね!!じゃあ、行って来るね!」
そう言い、2人は教室を出て行った。椎奈は手を振り2人を見送った。
ああ、また1人になる時間がきてしまった。
親友がいるって当たり前で特別なこと。そんなことが今更になって分かるなんて。
「赤田さ〜ん、私たちも移動しようよー!」
ふいに声をかけられる。大学調べで同じ班になった子達である。
「うん、今行くよ!!」
そう言い、昨日の夜に調べておいた資料を持ち、鞄を閉めようと思った。
そのとき、ふと鞄の中に入っている先程話題になった漫画の題名が目に入った。
『透明人間』
(そういえば、この漫画の主人公も私みたいな感情を持ってたな)
そう思いながら鞄を閉め、椎奈は教室を出た。ー

