ー 私には親友と呼べる友達が2人いる。中学の時から一緒で高校も一緒になった。

いつでもどこでも一緒にいて先生達からも『いつも一緒に居るメンバー』と思われている。

その子達の前でだと泣くことができた。怒ることができた。両親に話せないことも話すことができた。

ずっとこのような関係が続くと思ってた。高校2年生になるまでは。


年月が経ち高校2年生になり、それももう少しで終わろうとしていた時。


2人は「同じ美術大学に行きたい」と言い出した。

2人共絵は上手だから自分はもちろん賛成した。2人の将来が決まったし、大学が離れるのは寂しいけど私だって行きたい大学がある。ここは、ちゃんと応援しよう。本気でそう思った。

大学の行き先が決まっただけで親友という関係は崩れないと思ったから。いつものように過ごせると思った。



でも、実際はそうはいかなかった。

2人は高校3年生になった時、クラスが一緒になる。自分だけが違うクラスになる。これはもう決まっている。なぜなら、自分達が通ってる学校は高校3年生から文系・理系・その他にクラスが分けられるからだ。もちろん2人はその他クラス、自分は文系クラスだった。

今はまだ高校2年生だが、3年の話や大学のことになると私は話についていけなかった。ただ、相槌を打つだけだった。何だか、空気のような存在になってしまう。

新クラスごとの調べ学習の時も自分だけ1人になる。楽しそうに2人で笑い合ってるのが嫌で・・・・・・何より話しに入っていけない、それが嫌で嫌でたまらなかった。



「しょうがないでしょ?自分がどうこう言ったってどうにもならないんだから・・・・・この道は自分自身が決めたことなんだから。」



何度自分にそう言い聞かせたことだろう。でも、1人になるといつも負の感情が渦巻いていた。




寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しい寂しいつらいつらいつらいつらいつらいつらいつらいつらいつらい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい・・・・・・




そんな感情で押しつぶされそうだった。でも、この感情を持ってるのは自分だけで2人はいつも通りに過ごしていた。ただ、1年我慢すれば嫌でも離れなければいけなくなるのだからそれまで我慢すればいいんだ。そう思ってもその感情は消えなかった。


「しょうがないだろ?自分で決めたことなんだから」そんなこと分かってる。

「お前、本当に我が儘だな。そんなんじゃ嫌われるぞ?」自分でもそう思うよ。

「誰かに相談したら?」駄目だよ、自分が我慢すればいい話だから。



2人の前ではいつも通りの笑顔で笑った。いつも通りに話した。

多分、いつも通りに笑えてたと思う。


誰かに話すこともなく。いや、それができずにいていつも1人で抱え込んでた。







別に面倒くさいと思われてもいい。冷たい目で見られてもいい。

誰か、私の私みたいな「透明人間」の心の叫びに気づいてくれませんか?ー