しばらく経ってから、麻希ちゃんは氷水を持って保健室に来た。
「これで目冷やしなよ」
「うん、ありがとう」
そっと氷水を瞼に当てる。
ひんやりしてて、気持ちいい。
「一時限目ここで休んでたら?」
ふいに麻希ちゃんが口を開いた。
「でも先生にも言ってないし…」
「私が言っておくよ、だからその顔どうにかしなさい」
そう笑いながら麻希ちゃんは言った。
「ありがとう麻希ちゃん」
「何~?今更」
「ううん、何でもないよ」
「えーなにそれ!」
自然と笑みがこぼれる。
こうして何気ない話をしている時間が一番楽しい。
