「あ、菜乃おはよ…ってその顔どうしたの!?」
「麻希ちゃんおはよう」
「おはようじゃないわよ!また何かあったの?」
「…ちょっとね」
いくら親友だとはいえ、こんな話できるはずがない。
「保健室行くよ」
そう言って麻希ちゃんは私の腕を引っ張って教室から出た。
「麻希ちゃん、私大丈夫だよ?」
私がそう言っても麻希ちゃんは黙ってただ保健室へ向かう。
---ガラ…
「せんせーいますかー?」
静かな保健室。
「いないみたいだね」
「だね…菜乃そこで待ってて」
「うん」
私は小さなパイプ椅子に座った。
保健室独特の匂いがする。
