「出てこいよ、菜乃…」 そんなこと言ったって姿は現れない。 息は切れ切れ。 汗も出てくる。 走りまわったせいで出てくる汗だけじゃない。 今まで、こんな時間に外出したことなかったのに。 これは、俺のせい… いつも、全部あいつのせいにしていた。 俺の前ではいつも泣いてばかりで… うざかった。