文字の先の君へ




想いはどんどん大きくなっていった

それでもフラれた女の子たちが増えていく度に

汐里の告白は遠退いていった

自信がなかった彼が頼りたいと思う女の子に

なれる自信がなかった

そうして夏休みになり

佐竹くんを好きだといっていた女の子たちは

彼氏を作り夏休みを送っていた

彼女たちみたいに

汐里も佐竹くんへの想いを

諦められればいいのにと思いながら

夏休みを明けた