押さえていた頭から手を離すと 佐竹くんはしゃがんで本を手にとった 「神崎さんサッカー好きなの」 落とした本を一緒に拾った 「見る専門なら」 「俺ね。俺、サッカー部」 つま先立ちでしゃがむ彼の体幹が トレーニングの成果を物語っていて 「知ってるよ、いつも頑張ってるよね」 自然と口からこぼれ落ちた すると