文字の先の君へ




見られた!!

その羞恥心から振り向けずにいると

本の落下してきた頭部を優しくおさえ

今度は優しい声が耳に落ちてきた


「神崎さんもなかなかおっちょこちょいだね。

そういうときは頼りなさい? 背の高い男子を」

思い出した、…佐竹くんだ



覗いてくる顔はやっぱり佐竹くんで

思わず目をそらしてしまった