鴨の部屋に着いたとき、そこは真っ赤な血で染まっていた。 でもその血は鴨の者ではなく、襲撃してきた敵を鴨が斬った血だった… 「鴨、大丈夫なの?」 血が付いた刀を持ち立ち尽くしている鴨の顔を覗き込んだ。 鴨の目はある一点を見据えていた。 私がそこを目で追うと、そこには信じられない人が息絶えていた… 「どうして、どうしてこの人がここに倒れてるんですか? この人は、あの日死んだはず…」 壬生浪士組が新撰組へと変わる切っ掛けの事件、鴨暗殺事件… その日、一緒に殺させたはずの男 新見 錦・・・