そろそろ寒くなってきた秋も終わりの頃。

只今6時半。
お店は7時半まで。
私は、もうすぐ帰れるな~と思いながら外を眺めていた。

すると、自動扉が開く。

いらっしゃいませ。
お辞儀をした。

顔を上げると彼がいた。

その彼は、店のカウンターの私の前にやってきた。
すみません。パソコンの調子が悪いんです。

と。


私は、そのノートパソコンを受け取り簡単にチェックしてみた。
特に外傷もなく、綺麗な状態だった。

色々彼から症状を聞いたりしてみると、同じ症状で修理にくるお客様が何人かいた。
それと同じ症状だった。

でも、私は店員。

すみません。お客様。今調べた限りでは症状が出ないのです。
でも、気になるようでしたらお預かりさせて頂きメーカー修理になります。

と。伝えてみた。

すると彼は、今回は様子みようかな~?
そろそろ買い換える時期かな~。
って思ってたので・・・

もう少し様子をみます。

と。

そう言って帰っていった。


私はその後ろ姿を見続けた。

その時、どうしたの?
と。

同僚の令雄だった。

私は、今の人本当にいいお客さんだったよ~。
だってあの機械結構壊れるって怒りだすお客さんばっかだったもん。。。
でも、僕の使い方が悪かったんですかね~って言って帰って行ったよ。

と。

令雄は、ほんとだね。


言っただけでバックヤードに自分の仕事をしに戻って行った。