そして、腹の上に突き立てようと刃を振りかざした。


その瞬間に女が許してと口を動かしたのが見えた。


何故許して…?


何も怒っていないのに。


気持ち悪いとは思うが、この女に怒りや憎しみがあるわけではない。


俺がこういうことをするのは、一般人と分類される人間が寝たり食べたりするのと、なんらかわりない、当たり前のことなのだから。


そう思いながら、グサリとソレを貫いた…。


「終わった~?」


背後からのんきな声がした。