「おい」
思わず見ていた、一回殴られただけでのびたチャラ男から目を外し、長身の男性を見た。
どうやらチャラ男を見ていた隙になかなか近くまで来ていた長身の男性。
暗くて見えなかったはずの顔がよく見える。
綺麗…
なんだろう。思わずため息をついてしまいそうな綺麗さ。
ほんとに男性かな?
別に疑いたくないけどこんだけ綺麗なら女性でもあり得る。
なんて思ってたら男性が話しかけてきた。
「大丈夫か」
『あ、はい。平気です。ありがとうございました。』
「そうか。とりあえず駅まで送る。また絡まれたらめんどいだろ」
お、送ってくれるの?親切な人…
『ありがとうございます。』
