チャラ男に口を押さえつけられている為、視線だけ声のした方に向けた。
路地裏で暗かったため顔はあまり見えなかったけど、長身の男性が立っているということだけ分かった。
「あれ~?おにぃさんも混ざる~?仕方ないからいいよー」
え?まさかの混ざる感じなの?
うそ。こんなの逃げるなんてもっと無理だ。
「あ?何言ってんだ。その女離してやれ。」
「いやいや~、おにぃさんなに言ってんの~。離すわけないじゃ~ん。おねぇさんめっちゃ美人だし~」
「そうか」
そう言った男性は何故かこっちに歩いてきて
無理やりチャラ男を私から引き離した。
チャラ男はポカンとしたと思ったら、その男性に殴りかかった。
「おいおい~、なーにしてくれちゃってんのッ」
大きく振りかぶったチャラ男のパンチをあっさりよけ、私の前まできた。
「なっ!てめっ!!」
避けられたのが悔しかったのか再び男性に殴りかかるチャラ男。
私に視線をやりながらまたまたあっさりよける男性。
よけたと思ったら、煩わしく思ったのか一撃チャラ男に喰らわせていた。
つよ…
