肩ぐらいまで伸びた漆黒の髪、切れ長の綺麗な目、他人を寄せ付けないオーラ。 私は正直、彼が怖かった。 彼の優しさを知る迄は、周りと同じように、彼を避けて通っていた。 ―ガシャン… 「あぶねっ…!」 あの出来事が無かったら、私は今でも、彼を怖がっていただろう。 私は次第に彼に惹かれていった。 だけどそんな彼は、もう居ないんだ…。 私のせいで―…。