桜の下で……

「あ?知り合いでもいた?」

「あれ。見てよ。」


舞稀は、凛のことを指差した。


「ま、さか。あれが、凛の彼氏?うそだろ。」

「そうみたい…。不良ってことは、知ってたの。凛は教えてくれなかったけど。」

「うん。」

「凛はたぶん、騙されてるってみんな言ってたの。」

「うん。」


龍斗は、相づちを打ってくれていた。


「凛に言わなきゃって、教えてあげなきゃって…でも、言えなかったの。」

「そっか。」


そう言って、龍斗は舞稀を抱きしめた。

舞稀の顔を隠すように…。
たぶん、舞稀が泣きそうになってたから気を使ってくれたんだと思う。