試合の余韻の音を立てるボールを拾うと、翼はこちらへ歩み寄ってくる。 そしてあたしの手にそのボールを置いた。 「勝負あったな」 冷酷で残酷な笑顔だった。 それだけを言って、翼は背を向ける。 "姫…" 今までの翼からは想像もつかない出来事。 体育館を出て行く背中が涙で滲む。 咲夜がケガしたのもわかってたくせに… なんで こんなこと…… やがてその姿が視界から消えたとき。 「姫っ!!!」