俺は姫の頬にそっと手を伸ばす。 ぐちゃぐちゃになった泣き顔を上に向けさせた。 視線が合って、その瞳から透明な滴がつたった…。 泣かなくていい。 もう苦しまなくていいから… その涙をすくって、笑いかけた。 「姫…」 何も言わない姫の言葉を遮る。 姫が守りたいと願ったのは "恋"じゃない。 誰よりも近くて 何よりも儚い "幼なじみ"というカンケイ。 それでも 俺は 姫が好きだよ──── 「別れようか」