物置だ…。 昨日ドアが開かなくて出られなかったことを思い出す。 寒く怖かったはずなのに、 今は温かくて安心している。 心が満たされるような …幸せな気持ち。 顔を上げると、あたしを抱きしめたまま眠っている。 「翼……」 夢の中で何度も呼んだ名前をつぶやいた。 穏やかな寝顔。 伸ばした手が漆黒の髪に触れる。 「ん…」 一瞬瞼を歪ませると、その瞳が開く。 「おはよう、翼」 「おはよ…」 微笑した翼の表情はすごく優しいものだった。 差し込む朝日が輝かせた黒い瞳。