振り返るとそこにいたのは茜さんだった。 そして隣に並んでいる人…… 心臓が嫌な鳴り方をしている。 おそるおそる視線を上げていくと、それは思い浮かべた姿と一致してしまう。 「……翼」 隣にいる咲夜が呟いた。 ただただ驚くしかできない状況。 空気が凍りついているのがわかる。 「2人でイルミネーションってことは、有栖さんの彼氏って藤城くんだったんだね!」 「う、うん……」 明るい茜さんとは全くの逆。 翼は冷たい視線を向けてくる。 怖い… それしか思えなかった。