でもすぐに泣き疲れて、ひざを抱えて座りこむ。 幼いあたしにはほんの少しの時間さえ長く感じられて… 「ひめ…っ」 必死に名前を呼ぶ声。 「ここにいたのかよっ!すごいさがしたんだからな」 「うぅ……」 頭に降り積もった雪を払うと抱きしめられる。 冷たくなった体に伝わってくる温もり。 「だいじょうぶか?」 「ぐす…っ。こわかったよぉおっ!わぁああんっ」 その温かさと優しい言葉に安心した。 しがみついて、その腕の中で泣いていた記憶。 「だいじょうぶだからなくな。 ” …”」 + 。 + 。