咲夜がつぶやいた、"翼"という名前が妙に心にひっかかる気がした…。
「翼ならきっと"俺もあの技決める"とか大はしゃぎだよね!そしてバカみたいに練習するんだろうなっ」
なんて言ったら、"誰がバカだ"って言われちゃう…。
そして翼はあたしに意地悪してくるんだ。
で、それを咲夜が優しくなぐさめてくれるの。
あたし達がやってることなんていつも同じなのに、それが楽しくていつだって心から笑えていた。
あたし達3人はいつでも一緒で……。
「待ってよーっ!」
不意に道を歩く小さな子ども達の声が耳に入ってくる。
横を見ると、小さな男の子が2人と女の子が1人、楽しそうに遊んでいる。
"つばさっ…、さくや!"
それはいつかのあたし達の姿と重なった。

