「心配すんな。 おまえがうまくできなくたって、お姫様らしくなくたって、全部俺が受け止めてやるから」 一番近くで聞いた声。 切なくなるくらいに優しくて、泣きそうになる。 真っ暗な舞台袖にわずかな光が差し込む。 淡い色の光が照らし出した姿…… 「おまえをこの中で1番幸せなお姫様にしてやるよ」 強気に笑う、 俺様な王子様。 意地悪な魔法のコトバ 「……うんっ」 差し出された手を取って舞台に上がる。 そのコトバにかけられた本当の魔法は………。 「これより1-Cによる『白雪姫』を開演します」