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姫side



「はぁ……」



机に伏せながら、横目でプリントを見る。


数学の宿題…。


こんなのわからない。


このまえ咲夜が教えてくれた問題の続き。


少し前のことなのに、あんなに自然に笑えてたことが嘘みたいだよ。



"姫と翼のことは1番にわかってるつもりだよ"


あの笑顔を忘れることなんてできるわけないじゃない。



……うそつき。


咲夜はわかってない。


あたしのことなんて、何もわかってないよ……




こぼれた涙がプリントの数字を滲ませる。






咲夜のバカ………