得意げに笑ったように見せかけて… 儚いくらいに切ない。 その表情がまた、姫と重なるから…… 「………っ」 目を丸くする俺を見て、咲夜は微笑している。 「だったら別にいいんじゃない?」 「………」 「じゃあ俺風呂いくから」と咲夜は立ち上がった。 歩いて行く背中をただ見つめる。 ……そういうことかよ。 どいつもこいつもバカばっかりだ。 + お姫様が愛したたった1人の王子様。 彼が望んだ幸せは……… + 「……ちっ」