キスの意味を知った日


「こっちに来て、もうすぐ一カ月だよね? もう慣れた?」

「はい! みなさん優しいので、いつも助けてもらってます!」

「それなら、良かった」

「美咲さんには、いつも迷惑かけちゃってますけど……」


眉根を下げた日向に、美咲がゲラゲラと笑った。

完璧なる師弟関係のようなものが、そこに垣間見れる。


それから、綺麗にごちそうさま。と言って箸を置いた日向。

驚く事に、ウキウキしながらデザートメニューを見始めた。

そんな姿を横目に、美咲がニヤニヤと顔を緩ませて私に顔を近づけてきた。


「それより、聞いてよ瑠香~。この子、顔に似合わず、結構情熱的なのよ?」

「情熱的?」


その言葉に首を傾げると、デザートメニューを放り投げた日向が真っ赤な顔で会話の中に入ってきた。


「ちょ、ちょっと、美咲さん、止めてくださいよ!」

「なによ~。いつも聞いて下さい~! って私に縋ってくるのはどこの誰よ」

「瑠香さんにバラさないで下さいよ~! 私の醜態を!」

「あ、この子、瑠香の熱狂的なファンだから」

「美咲さん~」

「あ、で、情熱的なのよ」


ツッコみ所がありすぎて分からないけど、一体なんだろ?

情熱的?