「ずっとずっと見てたのに、気づいてくれない瑠香がいけないんだよ?」 もはや独り言のように、そう言って私の首筋に何度も唇を押し付けてくる。 生暖かい感触に、吐き気がした。 ぎゅっと握られた手首が締め付けられて、痺れてきている。 「これからは、ずっと僕が側にいてあげるね?」 ニタリとそう言って笑った男は、そっと掴んでいた私の手首を離してカチャカチャとベルトを外しだした。 その光景を、まるで他人事のように見つめる。 あぁ。 もう終わりだ。 そう思った時――――。 「何やってんだよ」