そんなこんなで集中していたらあっという間に1日は終わってしまった。
どうしよう…放課後になっちゃったけど、待ってろって言われたし帰るわけにも行かないよね。
……先に帰ったりしたら後が怖いし!
「じゃあ、優芽あたし先に帰るね。達哉のとこ行かなきゃだし!」
「うん。達哉くんにもよろしく言っといて」
「了解。じゃあまたね〜」
いいなぁ〜…
梨花ちゃんは達哉くんとラブラブかぁ。
彼氏いない歴、生まれてから今までだけど……周りは彼氏いる子ばっかりだし、正直羨ましくも思ったりする。
でも、地味な私じゃな〜。
そんなことを変える支度をしながら考えていると教室には私だけになっていた。
「……待ってろって言ったのは千隼くんなのにどこ行ったんだろ?」
「すいませんっ!崎川さんですか?!」
突然後ろから名前を呼ばれ、ドアの方を振り返る。
「あのっ…伊吹くんの幼なじみなんですよね?」
そこにはふわふわ髪を巻いた、可愛い女の子が一人立っていた。
すごく可愛い子だけど…私なんかに何の用だろう?
「え?…うん、そうだけど……どうしたの?」
「あたし、D組の戸坂って言いますっあの、これ!」
そう言って差し出された物は一枚の手紙。
ここここ、これって…
ラッ…ラブレターだぁぁぁあ!!!
どっどーしよーっ
女の子からラブレターもらっちゃったよ!!
彼氏いる子が羨ましいとは思ったけど…まさか女の子に告白されちゃうなんて…!!
しかもすごく可愛い子!!
「あの…それ、伊吹くんに渡してもらえないかな……」
「………えっ…ち…千隼くん……?」
…だ…だよねっ!!
バカか私はっ!
……でも、これを千隼くんに……
