届け、この想い

倉橋を探すと同じ【く】から始まる苗字のため、すぐに見つかった。



俺の斜め前にいた。




倉橋はよほど眠たいのか、首をカクカクと動かしていた。




睡魔に負けそうだな・・・



首を痛めないか少し心配だったが、なんとか最後まで持ったらしい。





入学式を終え、教室に戻ったが
また長い話が俺たちを捕まえた。



担任の話だ。





倉橋は俺の前の席だった。


最初は一生懸命聞いていたみたいだが、
やはり睡魔に負け、机に顔をつけ、寝始めた。




倉橋・・・




担任がかわいそうだろ。



そう思った俺。