届け、この想い

はッ!!



気をつけなければ・・・





「おーい、翼ー!!」





翼ちゃんが男の子に呼ばれていた。






彼女はそっちへ行って、すぐにこちらへ戻ってきた。





「花音、ちょっと来て」





そう言われて私は手を引っぱられた。




手を引っぱられたことより、名前を呼び捨てしてもらえたことに
感動していた私は、目の前の方を見て驚いた。





『あ、えっと・・・』






「あ、親切な子だ」





そう。


目の前にいたのは、分かれ道で出会った男の子。