林が近づく音と共に、私の体を林の匂いが包んだ。


「俺、こういうの初めてだから、こんなことしかできねぇ…」


ううん、充分嬉しいよ…。

林、大好き。


「…ずっと、一緒にいてください」


私は林の顔を見てはっきりと笑顔で言った。


「その顔…やばい…」



彼は、特別かっこいい訳ではなくて、

特別優しい訳ではなくて、

特別面白い訳ではなくて、


でも、私にとってはすべてが特別。



恋は、諦めたら終わり。

私はそう思うんだ。





―END―