5人全員が一瞬フリーズし舞台袖を一斉に見た
和奏の肩に腕を回し、支えられた圭吾がいた
『圭(くん)(ちゃん)!!』
みんな動けず叫んだだけだった
圭吾が足を引きずらしながら、頬には絆創膏が貼ってあった
和奏が圭吾とこっちに歩きながら
「圭吾くんは正直『バカ』ですね」
あ~、一番鋭いところ言ったな
「バカだから、こっちは心配が耐えません」
慎の横に二人が来たから圭吾を和奏から引き取った
一番身長高いし、一番チビの和奏がよく
支えられたな
「でも、こんな人だから私たちは圭吾くんについて来ました
まだ、圭吾くんの力に気づいてない方はきっと
わかっていくと思います。私たちのように」
和奏が使っていたマイクを圭吾に渡し
「え~、ではあと1分くらいしか残っていませんが
仲川さんは何か伝えたいことは?」
マイクを圭吾が受け取り
「まったく、すき放題言ってくれちゃってよ。
愛されてんだな、俺」
「全校のみなさん、俺はみなさんが会長を降りろというなら降ります。
みなさん、生徒がいての会長だから。
でも、一人でも応援してくれる人がいるなら会長で居続けたいです。」
俺たち、6人を見て
「それが6人ならなおさら」
俺たちは圭吾を見てうなずいた

