虹色のフープ





「泉、行っちゃったけど」



「まぁ、圭吾、大好きだからね~」



俺の問いに成美がしみじみと言ってる



「和奏だけじゃなくて、わたしたち全員、圭くん好きでしょ?」



まぁ、俺もその一人なんだよな



「瀬戸さんお願いします」



演説がはじまった


泉すら戻ってこないけど



「え~、今回生徒会総入れ替え選挙、生徒会会長に立候補した
瀬戸登です。」



総入れ替え選挙だって・・・



「え~、では、自分のアピールをお願いいたします」



「はい。僕は、高校生らしく勉学に励み、行事では羽目を外すことなく
みなさんが望む生徒会長になることをお約束します」



圭ちゃんがダメみたいな言い方



「今回、瀬戸さんから総入れ替えを現生徒会に申し出たということですが」



何でもアリだなあの司会



「はい。前から現生徒会長には不安がありました。他の役員たちもです。
生徒会なのに、チャラチャラしていたり、うるさかったり、愛想がよくなかったり
そんな人たちを役員にしている生徒会長にもです」



チャラチャラは、まぁ慎のことだろうな。ピンクのパーカー愛用だし、女好きだし


うるさいは主に成美・・・俺もだなきっと


愛想悪いのは泉・・・と大樹だな絶対


やっぱり結愛のことは言わないんだな



「こんな生徒会で僕たちは3年生は最後まで過ごすのでしょうか
それで、よいのでしょうか!それもふまえて検討よろしくお願いします」



5分くらいの演説が終わったが・・・


「ねぇ、やっぱ圭ちゃん来ないぜ」



と慎が慌てて言い出した



「これじゃ、不戦勝になるんじゃ・・・」



成美が落ちこむ



「圭ちゃんが来るまで、俺たちでどうにかできないかな?」



と俺が言った、時



「・・・そうだ」



「何だよ、大輝」



俺が聞き返してきたのと同時にみんなを集めた