むかしむかし――でもないある日、とある森で、新しい命が誕生しました。
小さな小さな子うさぎは、すくすくと元気に育ちました。
ですが子うさぎは、いつまで経っても小さなままでした。
「どうしてこの子はいつまでも小さなままなのかしら?なにかの病気だったり………」
子うさぎを心配したおかあさんうさぎは、どんな病気も治すという噂の木の実を探しに出掛けていきました。
小さな子うさぎはお家でひとりぼっち。
寂しさを押し殺しておかあさんを待ちます。
1日過ぎて、2日経って、3日経ち……
「おかあさん、おそいなぁ」
子うさぎはおかあさんを待ちます。
4日、5日、6日……一週間、経ちました。
「おかあさん……」
子うさぎは寂しさと空腹で倒れてしまいました。