~きみの涙色~



「もったいなーい!!せっかくの高校時代だよ!?青春しなきゃ!」



「別に、今しなくても…いずれは恋すると思うし…。」




「それじゃ、ダメだよ!!今しなきゃ♪あたしも頑張るから、しずくも少しは考えてみなよ!」



ん~…、今の私にはかなり難しい課題だ。


「返事は!?返事!!」



「……はーい。」



平凡な私なんかが、恋するなんてことは難しすぎる。
まず、私を好きになってくれる人がいないだろう…。
身近にいる男子と言えば…、隣に住んでいるおっちゃんと、お父さん、あっ!あと、隣の席の、橋元くんぐらいだろう。



「はぁー……。」



私の、ため息とともにチャイムが鳴り担任の先生がSHRを始めた。