~きみの涙色~



「あのー、しずくちゃんって彼氏いないの?」


私の前に座る彼、高岡 良祐が重い空気に耐えられなくなったのか私に質問をしてきた。


困ったもんだ。
人見知りの私にはありがた迷惑にすぎない。



「…いないですけど。」



なんとか絞り出して声は出ただけど、次々に質問をしてくる高岡 良祐。

助けを求め、梨夏を見るが周りが見えてないくらいにどっぷり森 康平にはまっている。



もちろん、森 康平にも助けを求められない。


……となると、



残るのは、さっきから不機嫌丸出しの彼。
矢神 つばき。



無理無理無理!

怖すぎる、私には、悪魔に立ち向かう勇気など持っていなく…。



でも、だからと言ってこのまま高岡 良祐の質問攻めに合っているわけにもいかない。