~きみの涙色~



そうこうしているうちに、バッチリメイクをした梨夏がやって来て、無理矢理に近いくらい地獄の地に連れていかれた。



「おーい!梨夏ちゃーん!こっち!」



オシャレカフェのドアを開けた、次の瞬間聞こえた森 康平の声。



あー、もうすでに限界。チャラ男は、本当にダメなのだ。

はぁー、ケーキのことで頭いっぱいにしよう…。






「はーい、じゃあ自己紹介しまーす!」



って、合コンじゃないんだから。

いきなり、仕切りだした森 康平。



しかも、今まで下向いてて気づかなかったけど、女子二人に、男子三人って。

アンバランスじゃん。まぁ、いいや。どうせすぐ帰るつもりだし。




「じゃ、俺ー!みんな知っていると思うけど、森 康平でーす!はい、じゃー次!梨夏ちゃんっ!」



「は~い!牧村梨夏でーす!よろしくねっ!」



おいおい、のっかっちゃダメでしょ梨夏。
いや、そんなニコニコしても森 康平は気づかないよ…。


「よしっ!じゃー次!良祐!」



「うっす!高岡 良祐(たかおか りょうすけ)っす!今日は、パフェが食べれるって聞いたから来たっす!」



な、なんだ。コイツと私の脳みそが同レベル。

見た目、チャラ男。しゃべり方、チャラ男。


中身、単純。


高岡 良祐=私と繋がってしまう。
なんてことだ。