~きみの涙色~


「…梨夏、なんかいいことあった?」


このあとに起こる、地獄を重々承知で勇気を振り絞った私。


なかなかの勇者だと思う。


「えっ!わかるぅ~♪やっぱりー、しずくにはバレちゃうかぁー!」



「……。」


いやいや、梨夏さん。
私に限らず、クラスの皆、いや、その顔をみれば学校中のみなさんがわかりますよ。って言ってやりたいわ…。



まぁ、そんなこと言って無駄な時間を使いたくないから言わないけど。



「それで?森 康平とはこの一日という短い期間の中でなにがあったわけ?」



「えっ!?な、なんで康平くんの事って分かったのっ!?」



「そりゃ、貴方の顔見てればイヤでも分かりますとも。」



「えーっ!!!凄いね、しずく!!!超能力者とかになれるんじゃない!?」



「梨夏、話聞かないよ?」


いいの?と聞くと、慌てて話し出した梨夏。






しかし、





なんてことだ。