ヘラッと笑ったのに、真梨がわたしの額を指で弾いた




「表情、硬いよ。どっか痛む?」


「……大丈夫」


「なんかあったら言いなよ」


「うん。……あ」


「なに?」


「電話」




ブーブー、と震える携帯の画面に表示される番号は、知らないものだった



とりあえず出てみると、懐かしい、あの人の声がした