「……真梨」 お母さんとの電話を切ってすぐ、真梨にかけた 真梨はワンコールしない内に出て、わたしの声が震えてるのを聞いたのか、ただ一言 『がんばったね』 って言ってくれた わたしは、今日の夜に家を出ることを伝えて、何度も「ありがとう」と言った 『会えなくなるわけじゃないんだから、そんなに感謝されてもなぁ』 「でもしばらく忙しいから」 『あー、そっか。片付けあるもんね。こっからどんくらいかかんの?新しい家は』 「電車で1時間くらい」