大好きだったよ。

「I come to go toilet.」


そんなことを言っていなくなるエレンちゃんの


優しさも大好き。


ドアがバタンと閉じると、


「海潮」


そんな海の声。


「何?」


「いつ帰る?」


「いつか」


「いつだよ、それ」


海の胸から離れて、


「明日ね、エレンちゃんの彼氏がアメリカから帰ってくるんだって。」


「へぇ、彼氏、か」


「間違えた。婚約者って言ってたかな」


「ふーん」


「英語だったから、よく分かんなかった」


涙を拭いながら笑って言う。