大好きだったよ。

「あたしたちのせいって、もう、人聞き悪いねぇ」


「当たってますよ。」


それだけ言って、


「海潮、これ、どこおけばいいかな?」


ガラガラと転がした黒いキャリーバック。


「その部屋の中」


「ありがと」


ほんとに笑っていた海の顔が


眩しい。