「海!?」


自分でもびっくりする位の大きい声。


『何?』


「着いた?来れるかな?バス停まで、迎えに行くね」



『今から行くわ。迎え、ヨロシク』



「うん。エレンちゃんも連れて行くね?」


『誰だか知らんが...何でもいいよ』



海の声だった。


確かに、海の声だった。


愛おしい海の声が。


機械の向こうから声がした。