大好きだったよ。

海っていう文字があったり。


「もしもし」


『...俺、わかったよ。海潮、今、スイスにいるだろ』


「え?」


『親はスイスだって言ってただろ?にもまして、アルプス見えるとか、スイスだろ』


その声はさっきと違って、


すごく優しかった。


『何しでかしたんだよ。まぁ、いいけどさ。いいから、帰って来いよ』



「海...」


『ん?』


「もう、ヤダよ。疲れちゃったよ。ダメになっちゃうよ...」


やっと、素直になれたんだ。


「あのね、お母さんと喧嘩したの。しかもね、さっき...お父さんとお母さんが話してて、あたしのこと、もう子どもじゃないって言ってたの」


『ん...』


「だから、もうヤになっちゃったの。生きてる意味ないじゃん。これから、どうしろって言うの?」


『...なぁ、海...』


「ねぇ、海?」